WordBench Nagano vol.18 でライセンスの話をしました

4月28日に松本市のコワーキングスペース「SWEET WORK」で開催した WordBench Nagano vol.18 でライセンスの話をしました。

自分自身、登壇したことでとても勉強になったので、内容を整理したいと思います。

オープンソースソフトウェア (OSS) について

オープンソースソフトウェア (以下 OSS) とは、目的を問わずソースコードを実行、調査、複製、再頒布、改変できるソフトウェアのことです。
目的を問わないというところがミソでして、営利目的でソフトウェアを販売したり軍事目的でソフトウェアを実行したりできるわけです。
ソフトウェアのソースコードが公開されているだけでは著作権によって利用が制限されるため、OSS にはなりません。ソースコードをオープンソースとして利用するにはオープンソースライセンスが必要です。
オープンソースライセンスとは、ソースコードの利用に対する許可または許可証のことです。
オープンソースライセンスには、ソースコードの著作権情報や利用条件等の内容が含まれています。

WordPress と GPL

WordPress に適用されているライセンスについて

WordPress は OSS であり、代表的なオープンソースライセンスのひとつである GPL が適用されています。
GPL では基本理念として、以下に挙げる4つの自由を保証しています。

  • 実行する自由
  • 研究する自由
  • コピーし共有する自由
  • 改変する自由

自由というのは、これらのことをしてもいいししなくてもいいという意味です。
そして、これらの自由がすべての利用者に与えられるように、コピーレフトという手法を採用しています。ソフトウェアを再配布する際には、同じライセンスを適用しなければなりません。
コピーレフトは、利用者の自由を保証するために著作権を使います。
著作権表示も、ソフトウェアを配布するのに必要です。著作権表示には、著作権のシンボル(丸の中にC)か、“Copyright”  という表記が必ず含まれます。
また、ここでいう配布とは、一般公衆に利用可能とすること等を指し、Webサービスとして実行することやクライアントに納品することは含まれません。
つまり、WordPress を使ってWebサイトを制作するからといって、ソースコードの開示や WordPress の著作権表示が必要になるわけではありません。
しかし、私のサイトではフッターの “Proudly powered by WordPress” という表記は消さないようにしています。
これには “Copyright” の表記も含まないため、そもそも著作権表示でもありませんが、WordPress に同梱されている readme ではさりげなく https://wordpress.org/ へのリンクを推奨しています。
減るものでもないし、これくらいの表記は残してあげてもいいんじゃないかなと思います。

100%GPL とスプリットライセンス

GPL はソフトウェアに対して適用されるため、WordPress のテーマに同梱される画像や css のようなファイルには適用されません。
PHP 以外のファイルには、どのようなライセンスでも適用することができます。
配布するすべてのファイルを GPL もしくは GPL 互換のライセンスにすることをWordPressコミュニティ内では 100%GPL と呼び、強く推奨しています。
逆に、ファイルによってライセンスを使い分けることをスプリットライセンスと呼びます。
WordPress のテーマ等をスプリットライセンスで配布することは、法的には問題ありません。しかし、スプリットライセンスにして PHP 以外のファイルに GPL より制約の厳しいライセンスを適用すると、GPL が保証する4つの自由の良さが薄れてしまいます。
100%GPL を推進するため、WordPress.org へ掲載するテーマやプラグインは 100%GPL であることが条件になります。また、WordCamp や WordBench 等のイベントで登壇する場合も、配布・宣伝しているすべての WordPress 派生物が 100%GPL である必要があります。
WordPress は GPL だったからこそこれほど発達したと、創始者の方も仰っていたそうです。
配布するファイルには 100%GPL を適用しましょう。そして、100%GPL で配布された WordPress 派生物を安心して利用しましょう。

参考

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